裏の攻撃範囲としての炎技の重要性

カビゴン・ガラガラ・サンダーは2000ルールの3強とはよく言われるが、
技に関してもノーマル技・地面技・電気技は決定力の基盤となる基本3タイプのように思える。
これに、地面や電気技と相性の良い氷技を加えたものを、いま仮に「表の攻撃範囲」と呼ぶことにする。
一線級のポケモンやその周りには、この表の攻撃範囲を持つポケモンは多く、
上記の3匹の他にゲンガー、ニドクインライコウハガネールイノムー、サンダース、ハピナス等が居る。

一方で、表の攻撃範囲(を持つポケモン)に比較的強いポケモンが居る。
例えばイノムーハガネールバンギラス(電気+氷に強い)、ナッシー(地面や電気に強い)、
ヘラクロス(地面や低火力の電気・氷に強い)、等が該当する。
これらのポケモンはと言うと、大抵は炎技・水技・格闘技あたりに弱い傾向がある。中でも炎技の刺さり具合は特に強い。
それらに加え、相性の良い草技、悪技、エスパー技あたりを加えたものを「裏の攻撃範囲」と呼ぶことにしよう。
ガラガラやサンダー等、表の攻撃範囲がメインであるパーティは、それだけだと上記のポケモンに弱くなりやすいため、
パーティのどこかに裏の攻撃範囲を仕込むことが重要になって来ると思う。*1


例えばサンダーとWAにすることが多いカイリキーは、メインの格闘技はもちろん、炎技である大文字も重要なサブウェポンとなることが多いし、*2
先日扱ったガラガラ+ニドキングにしても、ガラガラ+ファイヤーにしても、炎技の攻撃範囲が最重要である。
また、表の代表格のひとつである10万ボルト+冷凍パンチゲンガーに、
裏の攻撃範囲であるサイコキネシスを持たせることの有用性にも繋がる。
この「裏の攻撃範囲」はパルシェン、ナッシー、ハガネール、ゲンガー、フォレトスと爆破ポケモン全般に対して強いのも特徴的であり、
このようなポケモンを一線級のエースの後ろから剥して行きやすい。

また、ニドキングの項にも書いたが、ライコウを主軸とした典型的なパーティには、
大抵ナッシー、ヘラクロスエアームドパルシェンあたりが入っており、これらに対して炎技が強く刺さるため、
「従来のライコウパーティへの対策の鍵は炎技」と言ってしまっても過言ではないぐらいだろう。
ここを押さえられると従来のようなメンバーで戦うのはかなり厳しくなるため、
これを克服しつつ汎用性を保てるかどうかが今後のライコウパーティにとっての課題になりそうである。

裏の攻撃範囲の話に戻るが、注意点として、この攻撃範囲は「裏」と銘打ってあるように、
あくまで一線級のエースにとってやりづらいような相手への強いキラーとなりやすいという話で、
メインに立って活躍するには表の攻撃範囲に劣りがちである。

今回は非常に抽象的で感覚的な話だったが、概念としてはとても重要だと思ったのでひとつの記事にした。

*1:私的な話で余談だが、筆者はこのことに気付いてからそれ以前よりも勝てるようになった自覚がある。

*2:カイリキーを入れない場合でも、パーティの誰かが炎技を持っているかどうかで、戦いにくいパーティに対する突破のしやすさが変わって来る。