ガン受けの成立と崩壊

例えばAさんが

55 サンダー めざパ氷 眠る 寝言 磁石
50 カビゴン のしかかり 爆裂パンチ 眠る 寝言 光の粉
50 ハガネール 地震 どくどく 吠える 大爆発 食べ残し

という3匹を選出し、Bさんが

51 ハピナス 冷凍ビーム 光の壁 何か タマゴ産み 融けない氷
53 ゲンガー 10万ボルト 冷凍パンチ 爆裂パンチ 大爆発 麻痺治しの実
51 エアームド ドリル嘴 何か 何か 眠る 薄荷の実

という3匹を選出した場合、
Bさんは、サンダーにはハピナスカビゴンにはゲンガー、ハガネールにはエアームドを出した上で、
適宜回復など適切な行動を取っていれば、
ハピナスが雷の急所+麻痺などでよほどアンラッキーなことが起こらない限りは、
PPが切れるまで絶対にBさん側が崩されることは無い。ガン受けが成立しているということになる。
受けたその先に何をするかの記事でも触れられているようにBさん側も攻撃手段に乏しくAさん側に受け切られてしまっていては意味が無いが、
この例の場合はAさんにゲンガー受けがおらず、カビゴンに対しゲンガーが場に出るたびにBさんは突破のチャンスを得ることが出来る。
ハピナスの冷凍ビームで氷漬けを狙うことも出来る。

この際に最も重要なのは、Bさんが安定行動を取るということ。
上記のようにマンツーマンの対応を決め、ハピナスは早めにタマゴ産みで回復することを心掛けておけば、
あとはコンピュータのように機械的に行動しているだけでいずれAさん側が崩れてBさんは勝つことが出来る。
このようにガン受けが成立していれば、
例えばサンダーとハピナスが対峙した際にBさんは、Aさんがカビゴンにチェンジすることを読んで交代読み交代でゲンガーを出す等ということをする必要は全く無い
ただしゲンガーとカビゴンが対峙している時、ゲンガーが爆裂パンチでなくハガネールに交代読みで冷凍パンチを打つような場合は、
仮に読みを外してもカビゴンはゲンガーに手も足も出ないので全く問題無い。
いま挙げた2つの「読み」は、同じ「読み」でも前者はただ無駄なばかりか外したときのリスクまで背負っているのに対し、
後者は完全にノーリスクである上に読みが当たれば手っ取り早く勝つことが出来るため、有用性が天と地ほど違う。

この例でAさん側が特に問題なのは、カビゴンハガネールが相手のポケモンに手も足も出ないという点。
このような、相手のポケモンのうち誰かに無抵抗というポケモンを選出する際は、
無効化して来る相手(この例ならゲンガーとエアームド)を起点にした上で全抜き出来るぐらいのポケモンを同時に用意しないと、かなり厳しくなるどころか最悪この例のように詰むこともある。
サンダーはエアームドを完全に起点に出来ているしゲンガーを倒すことも出来るが、
ハピナスを倒すのが絶望的なのが今回の問題点。


このような「ガン受け成立」を崩す手段は色々ある。

  • 役割破壊

ガン受けを崩壊させられる最も基本的な方法。
ただし相手に型がバレていないという条件が付随する。
カイリキーがスターミーへの役割破壊として目覚めるパワー霊を持ったところで、
相手がそれを知っていてカイリキーにサンダーを当てられるようでは意味を成さない。

そもそも受けが不可能という高火力・広範囲のポケモンを使えば基本的にガン受けは存在しない。
ガラガラ、ドククラゲ、フルアタカイリキー、嫌な音バンギラス、破壊の遺伝子ケンタロス、転がるミルタンク等。

  • まきびし

場に出るだけでダメージを負うので、交代読み交代を繰り返せばそれだけで相手にダメージを蓄積させることが出来る。
相手を強制的に交代させたり、交代を強要させる吹き飛ばし、アンコール、滅びの歌などを絡めるとより一層効果が発揮出来る。
撒き菱とこれらの技が絡んだ時点で、ほとんどの場合は理論上ガン受けの成立はあり得ない。
対策としては高速スピンがある。

交代の際、後から出て来たポケモンがダメージを受ける。
死に出しの場合はダメージは無く、また状態異常であるので眠る等で回復されてしまうが、
交代読み交代や昆布を絡ませられればこれも一方的にダメージを蓄積させることが出来る。
出番は少ないが火傷でも同様の効果が狙える。

  • アンコール

アンコールを使うポケモンに対する受けが相手に一枚しか無かった場合に崩せる可能性が出来る。
具体的な例を挙げると、フーディンに対する受けがハピナスだけだった場合、
フーディンハピナスに対してアンコールを決めれば、
ハピナスは居座ればサイコキネシスを連打されて倒されてしまい、
交代すればフーディンを受けられないポケモンに対しサイコキネシスで大ダメージが入ってしまう。
アンコールが無ければハピナスは基本的にはタマゴ産みで回復が間に合うのだが、
アンコールがそのタマゴ産みの使用に制限をかけているというのがポイント。

  • 滅びの歌

滅びの歌を持つポケモンに対し、受けることや潰すことが出来ても、
滅びのカウントの間に倒したり吠えたりすることが出来なければ崩される可能性がある。

  • 事故らせる

本来ならばガン受けされる相手に対し、混乱や氷漬けなどで事故らせる。
運ゲーの効率化で記したように、試行回数が多いほど事故の確率は上がる。
怪しい光、爆裂パンチ、冷凍ビーム、影分身、メロメロなど。