役割理論の拡張と1ターン目の特別性
壁マルマイン+55ガラガラについて、筆者は非常に高く評価しているが、
同時に筆者が認識する(していた)役割理論ではこれの強さを説明するのが難しい。
役割理論のそもそもの話として、役割とは潰しと受けの強度の問題である。
このことは以前の記事で当サイトの水野が述べたが、
筆者もこの考え方と概ね同様である。
またこれを発展させた概念としてパーティの耐久性についても以前に掲載した。
この役割理論の強度は、「カビゴンはスイクン受けである」と言った具合に、各ポケモンの固有の値として扱われることが殆どである。
しかしこの定義では壁マルマイン+55ガラガラを軸としたガラガラニドキングWA*1のパーティは、
55ガラガラパーティのミラーマッチを考えるとわかりやすいが、勝利条件を満たしにくいパーティ(つまり弱い)ことになってしまう。
ここでガラガラ受けの定義を、一般的にガラガラ受けとされるキャラであるパルシェンやエアームドの耐久性とすると(つまり、55レベルのガラガラを技に問わず2回程度高確率で流せる)このパーティにはガラガラ受けは存在しないことになる。
つまり、相手のガラガラパーティにガラガラ受けが存在すると、こちらのガラガラが流されてしまう回数より、相手のガラガラを流せる回数が少なくなるので先に一対一対応を崩されてしまう、というわけだ。
しかしこのパーティはマルマインの存在でこの問題をクリアしている。
50マルマイン 10万ボルト/光の壁/リフレクター/大爆発@奇跡の実
つまりリフレクターを張ることによって、本来目覚めるパワー蟲で一撃で倒れうるナッシーに交換して確実に行動させる(=ガラガラを流す)だけの耐久を与えているのだ。*2
これは役割の強度を各ポケモン固有の値として解釈したのでは説明できない例である。
これを説明するに当たって、立ち回りの要素を一部構築段階のものとして考えることを提案したい。
このように考えるにあたって対戦においての1ターン目の特別性について言及する。
対戦における段階を、「構築」と「立ち回り」に分割するならば、「構築」段階では読みの要素は絡みえず、読みが絡むのは「立ち回り」の段階となる*3
が、絶対に技を食らわない1ターン目も比較的構築要素として考えることができる。
上に述べたマルマインは、この1ターン目の特別性を利用してリフレクターや光の壁をほぼ確実に張ることができる。*4
このように、読みが絡むことなく役割の強度を補助することができるならば、個々のパーティの構築段階で役割を説明することができるだろう。
乱文失礼しました。
この文章について正直概念やら論理の展開やら、穴がたくさんあると思いますのでご意見等よろしくお願いします