三角出し

例えば自分は今カビゴンを出していて、控えにガラガラとあやみがスターミーが居る状態で、
雷サンダーと対峙しているといるとする。
カビゴンの体力は減っていて、このままサンダーと戦っていては不利。
ここはサンダーの目の前にスターミーを出すことで状況を打開したい、という場合、
そのままスターミーにチェンジしていたら雷の直撃を喰らうのがオチである。
サンダーはカビゴンの目の前で雷を選択するからだ。
この時、それを利用して一旦雷をガラガラで受ける。
ガラガラを目の前にしたサンダーは今度は目覚めるパワー氷を打って来るだろう。*1
更にそれを読んでスターミーを出すことで、サンダーの前にスターミーを出すということを実現しやすくなる。
このような出し方を仮に「三角出し」と呼びたい。

三角出しの例は日常の対戦でよく出て来る。
他には例えば波乗りバンギラスエアームドハピナスで、
こちらは今ハピナスを出していて、サイドンと対峙しているという場合。
バンギラスを目の前に出して起点にしたい所だが、そのままチェンジしてしまうと地震が痛い。
そこでエアームドを出すことでワンクッション置き、サイドンエアームドを目の前にして地震を打って来る可能性は低いということを利用してバンギラスを出す。

これらはもちろん確実性のある戦術ではなく、読みが絡むが、手持ちの3匹全員を利用した非常に重要かつ基本的な立ち回り方のひとつである。
相手側は、いわゆる「攻撃の一貫性」を持つことで、この戦法を破ることが出来る。
例えば先ほどのサンダーの例で、サンダーのサブ技が目覚めるパワー草だった場合、
雷をガラガラで受けたあと、スターミーを出すことが出来ない。
このように一本の攻撃(ここではめざ草)が双方に有効なので、交代等を読む必要無く技を打てることを一般に「一貫する」と呼んだりすることが多い。
バンギラスの例だと、サイドンが電磁砲を持っていると良いだろう。エアームドの前で打てば誰に当たっても得。
対戦では読んで勝つのも大事なことだが、出来れば「読む必要も無く安定行動で勝つ」というのが理想なので、可能な限りは一貫性を持てる技を選んで行きたい。

三角出しの話に戻るが、チェンジで出したポケモンを敢えて犠牲にすることによって残りのもう1体を無償で出す(死に出し)というケースもある。
例えば、相手が今サイドンを出していて、控えに50スターミーが居るとする。
こちらはカビゴンを出していて、控えに55ファイヤーとハガネールという場合。
このまま戦っていてはカビゴンが負け、残りはスターミーに2タテされてしまう。
ここはサイドンの目の前にファイヤーを出し、めざ草の起点にしたいところだが、岩雪崩を考慮すると交代は安定しない。
ここはハガネールを交代で出し、地震を喰らったらそのまま犠牲にすることで、
カビゴンを残した状態で」ファイヤーを無償で出すことが出来る。
ここで重要なのは、ハガネールを出したあと地震を読んでファイヤーに交代する必要が無いという点である。リスクは最小限に抑えた方が良い。
相手がハガネールをスターミーで受けに来た場合は、カビゴンで再び受け直せば良い。サイドンが出て来たら同じようにハガネールを出せば良いからだ。
ファイヤーを出すことさえ出来れば、あとはめざ草が一貫する。スターミーは後出ししたら負けるし、サイドンを捨てて来たら残りはカビゴンで処理出来る。

*1:パルシェン等にチェンジするかも知れないが、それでも良い