薄荷の実と奇跡の実の使い分け
眠るポケモンがパーティに2匹居て、どちらに薄荷の実を持たせてどちらに奇跡の実を持たせれば良いか迷う、ということは誰しも経験することだと思う。
これは「他の状態異常をどれだけ重く見るか」に依ると言える。
言うまでもないが、薄荷の実と比べて奇跡の実のメリットとしては他の状態異常も治すことができ、
逆にデメリットとしては他の状態異常で消費してしまうので眠りたい時に眠れない可能性があるという点である。
普通に眠る+どちらかの実で回復したいという場合、十中八九奇跡の実より薄荷の実の方が適している。
素眠りという最悪な状態になるまでのターン数を、後者の方が稼げる、すなわち単純に寿命が長くなるからだ。
このようなポケモンが2匹居た場合、どちらも眠り以外の状態異常で実を発動させたくないので、
奇跡の実は「状態異常を喰らいにくいポケモン」に持たせるのが良い。
エアームド、ムウマ、ヘラクロス等がそれに該当する。
逆にカビゴンやライコウ等は非常に状態異常を喰らいやすいポケモンなので、眠りたいならば薄荷の実を優先的に渡すべきだろう。
では逆に、眠る+奇跡の実の方が適しているというのはどういうケースか。
代表的なのは55ファイヤー。これは状態異常、特に麻痺を喰らいたくないポケモンである。
眠る+実で体力を回復したいシーンもあるが、それ以上に一時でも麻痺を喰らいたくない。
そういう時に、試合によって眠るでの回復用と麻痺の回復用という2つの仕事を兼任出来る奇跡の実を持たせるのが効果的となる。
このように、基本的に素早さが高く速度が重要になって来るポケモンは、
麻痺の他にもナッシーの眠り粉やカビゴンの爆裂パンチあたりも対策出来ると良いため、奇跡の実が向いている。
エレブーや昆布型のサンダー等もこれに該当する。
これらを使う際の注意点は、「どくどくを撃って来そうな相手に安易に後出ししないこと」である。
基本的にこれらのポケモンにとって、他の状態異常と比べて毒というのは大したことの無い状態異常で、
毒を治すためだけにわざわざ貴重な奇跡の実を消費してしまって、肝心な麻痺等をいざという時に治せないと困るからである。
因みに薄荷の実と奇跡の実との比較とは関係無いが、
眠らずに広範囲で攻めたり剣の舞などで一気に畳み掛けるタイプのポケモンもまた、奇跡の実と相性が良い。
これらのポケモンは、ナッシーやカビゴン等を一撃で倒せれば良いのだが、そうでない場合が多く、しかし「2発でなら倒せる」という場面は多い。
その際に、そのナッシー等より速いポケモンならば、「1回だけ眠り粉やのしかかりでの状態異常を回復出来れば良い」という場面が実戦的に多くなって来る。
そう言った時に奇跡の実は非常に強い効果を発揮する。
特にクソカビに対して事故が無くなるというのは非常に大きい。
回復しないエースに持たせる道具は、基本的に食べ残しか奇跡の実の二択であることが多いが、
「のしかかりを持った50カビゴン」というのは居ない方が珍しいというほど多く、尚且つ大抵の場合エースが自身で突破しなければならない壁となるため、
それだけのために奇跡の実を持たせても良いぐらいだと筆者は感じている。