確定要素と不確定要素の同居

PBSという環境は以後のポケモンの環境と比べて防御が強いことは有名である。
そのため決定力に関して注意を払わないと完全受けのような状況に陥ってしまうこともままある。

そこで、この相手に完全に受けられてしまう状況を脱却するために乱数のゆれを利用する方法が有効である。
すなわち最大ダメージの大きい技や状態異常or変化での行動不能など乱数しだいで大きな利益が得られる技を用いるのである。
以下のキャラはその好例と言えよう。

スターミー 波乗り/怪しい光/電磁波/身代わり@食べ残し
カビゴン 圧し掛かり/爆裂パンチ/寝言/眠る@光の粉

これらのキャラは状態異常や状態変化による乱数の幅が大きい技を用いることによって、確率により大きな利益を得ることが出来る。
こういった不確定要素は構築、選出、対戦のいずれの段階においても所謂詰み状態となるのを防ぐために重要な手段となる。
また、この不確定要素と類似した特長を持つ要素として充分に大きな攻撃力がある。
即ち自爆や大爆発、腹太鼓後の攻撃などである。

これとは逆に確定要素を取り入れることは、乱数要素での不利や負けを消すための手段となる。
身代わりがある状態では(天候や状態異常がない限り)相手の攻撃で倒れないこと、必中の技、同速以外の素早さ、最低乱数のダメージ*1などが挙がる。
当然、確定要素と不確定要素それ自体やその選択の優位性は構築、選出、立ち回りとさまざまな段階で変化しうることには留意したい。
例えばHPが100%のカビゴンに対し、威張る身代わりサンダーで突破を狙う場合(両者の手持ちはそれぞれカビゴン、サンダーのみとする)、雷の急所や麻痺、威張るの混乱など不確定要素が選択肢として優位となる。
カビゴンのHPが目覚めるパワー氷のダメージの乱数の範囲内である場合、雷の命中率、目覚めるパワー氷のダメージの乱数、威張るの混乱など全てのカビゴンを倒すための要素が不確定となるため、選択肢の優位性が煩雑となる。
カビゴンのHPが目覚めるパワー氷の最低乱数ダメージ以下の場合、カビゴンが倒れるかどうかは目覚めるパワー氷の命中率のみに依存するため確定要素となる。

さて、これら両方の観点から爆破速攻TAのガラガラを評価してみよう。

ガラガラ ホネブーメラン/岩雪崩/何か/剣の舞@太い骨

ホネブーメラン、岩雪崩と命中面で不確定な要素のみなので、確定要素のある技を加えることで有利状況を覆されにくくなるという利益が生じることが予想される。
例として目覚めるパワー蟲、地震、圧し掛かりなどが考えられる。
また付随する利益としてそれぞれ、ナッシーを確定1発、メインウエポンの打ち分け、麻痺の不確定要素を併せ持つこと、などがある。
不確定要素の観点から評価すると、対バンギラスパルシェンなどを倒せる可能性を生じさせることが考えられる。
そのための技としては爆裂パンチ、圧し掛かりなどが挙げられる。

こういった考え方は選出、立ち回りの時点では良く考えられる視点かも知れないが、
構築の段階でこういった観点を切り口とするのも一つの方法ではないだろうか?

*1:厳密には違うが、命中100の技が命中するものとすれば