ゲンガーフシギバナWA(セキチクジム)

新年明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。本年もジムリーダーの城と、ついでにあやみがなどほろべばいいを宜しくお願い致します。

55 ゲンガー 10万ボルト 冷凍パンチ シャドーボール 爆裂パンチ 奇跡の実 FFFF
50 エアームド ドリル嘴 鈍い 吹き飛ばし 眠る 薄荷の実 FFFF
50 スイクン 波乗り 冷凍ビーム 眠る 寝言 光の粉 1FFF
50 カビゴン のしかかり 地震 鈍い 自爆 食べ残し FFFF
50 ナッシー サイコキネシス 宿木のタネ 眠り粉 大爆発 黄金の実 FFFF
55 フシギバナ 葉っぱカッター 宿木のタネ 眠り粉 光合成 王者の印 3FFF

年明け直後に開催された小規模大会で筆者が使用した構築。*1


元々は机上論だった55シャドーボールゲンガーだが、stoicさんがポニョゲンガーTAで実戦で予想以上の活躍をさせているのに感銘を受け、
更にちゃんと計算することによって、そもそもこの型がかなり受けづらく非常に対策コストがかかることが分かって来たため、
この型のゲンガーの評価が筆者の中で非常に上がりここからパーティを組み始めたいと思ったのがきっかけ。
特にゲンガーで突破が絶望的だと思い込んでいたライコウに対し、
ライコウがLv.51ならシャドーボールで確4、Lv.53でも7割近い確率で4発で倒すことができ、ここまでのレベルなら55ゲンガーで先制出来るため、
素眠りに対しては急所待ち、寝言に対しても爆裂パンチを絡めればそこまで突破は難しくないというのが大きい。*2
また、寝言カビゴンに対し、爆裂パンチ+10万ボルトで事故死を狙う筋と、
寝ている間にシャドーボールを無駄打ちしてダメージを与えないようにし、起きたら冷凍パンチで凍結を狙う筋の、
2通りの勝ち方があるというも美味しいところ。
ムウマフーディンに対する圧倒的な打点があるのは言うまでもない。
このゲンガーを活かして、かつて自分の中で中途半端な完成度に終ったセキチクジムコンセプト*3のパーティを組み直せないだろうかと考えた。

ポニョゲンガーTAにあやかり、この55ゲンガーに加え、驚異的な強さを誇るサポメンコンビである、50食べ残し鈍い自爆カビゴン+50黄金の実大爆発ナッシーの組み合わせから構築を組み始めた。
このゲンガーから組み始めたお陰で、寝言カビゴンはもちろん、サンダーやフーディン等かなり厄介な所をスタートの時点で埋めてくれているのが有難い。
ただしこのゲンガーは、肝心の地震カビゴンに対しかなり不安が残る。そこで、地震カビゴンパーティに対して有利を取れそうな毒タイプのWAを考えていたところ、
stoicさんから「普通の型の50フシギバナをLv.55で使う」という妙案を頂戴した。
以前の記事で書いたように、王者の印を持たせれば55素眠りカビゴンの突破は現実的になる。
Lv.55なら鈍いを2回積んだカビゴンの捨て身タックルも高確率で耐えることが出来るため、
少なくとも地震カビゴンとの完全タイマンでは5割を超える有利を取ることが出来ると思われる。
50鈍い自爆カビゴンや、50眠り粉大爆発ナッシー自体も55カビゴンパーティには刺さりやすいため、
これらの組み合わせで基本的には55地震カビゴンパーティに対して有利を取れる算段である。

残りの2匹は穴埋め的な要素が強い。
エアームドカビゴン+ナッシーの爆破ゲーをしづらそうな時の対地震カビゴン要員、全体的に無理な地震ヘラクロス受け、ロックバトン対策、ゲンガーを出す場合のカイリキー流し、全体的に厳しめなナッシー釘付け等。
スイクンはゲンガーを出す場合に壊滅しているバンギラス対策と、フシギバナを出す場合に壊滅している炎エース対策、全体的に厳しめなナッシー釘付け等。
実戦していてハッキリ言ってこの2匹は使わないことが多く、かなりの試合は「カビゴン+ナッシー+どちらかのエース」で成り立っている。
そのためこの2匹が想定通りに機能しているかどうかも判断が難しく、今後手を加える可能性はある。

このパーティで非常に特殊な要素である55フシギバナについてだが、実戦で予想以上の活躍を見せてくれた。
単純に、50フシギバナのタイマン性能を更に底上げしたものと思ってもらえば良いと思う。
50フシギバナは「全ての技が命中すれば」理論上はタイマンで勝てるという相手が物凄く多いものの、
ステータスがギリギリであるため様々な事故で崩壊する可能性があり、そこが勝率を下げている部分なのだが、
Lv.55の余裕があればそこもかなり改善され、より「理論上」の数字に近づけているという気がする。
もちろんダイレクトに素早さの恩恵もあり、Lv.50のスイクンムウマヘラクロス、ファイヤー等に先制したり、カイリューと同速であったりするのも大きい。
特に目覚ましい効果を発揮するのが50寝言地震ヘラクロスとのタイマンであり、
50フシギバナだと後手である上にメガホーンで高確率2発なのでまるで勝ち目が無かったが、
55フシギバナならこの相性を完全にひっくり返すことができ、50寝言地震ヘラクロスとのタイマンはハッキリ言って「有利」と言ってしまって良い。
この他ムウマにも滅ぼされず倒せる可能性があがったり、
カイリューの冷凍ビームも2発耐えるため、フルアタのようなカイリューに対しては初手で宿木のタネを植えてからタイマンで勝てる可能性も決して低くない。
因みに最も意識している相手が55地震カビゴンであるため持ち物は王者の印にしているが、もしかすると要らないかも知れない。
その場合麻痺治しの実で良いだろう。

実戦を通しての全体的な感想としては、
ゲンガーとフシギバナの対応範囲がどちらもかなり広いため、相手のパーティに合わせて適切なエースを選ぶことを非常にしやすかった。
また、ナッシー+フシギバナというタイプが被る選出も、実際に間接役割破壊を決めやすく非常に使いやすかった。
そもそも定番ではあるがカビゴン+ナッシーの強さ自体も強く痛感させられた。

ログもたくさん取れたのでいくつか紹介。
対55フーディンその1
対55フーディンその2
対55フーディンその3
対52フーディン

対55サンダーその1
対55サンダーその2

対55ライコウ
フシギバナが本気を出したログその1
フシギバナが本気を出したログその2

1/4追記 爆破速攻とゲンガー・フシギバナについて

使っていて気付いたことだが、実はこのWAは爆破速攻と相性が良かった。

まずこのパーティにおける爆弾はカビゴンとナッシーだが、
カビゴンは鈍いと地震を持っているのでそもそも自身の相打ち性能が非常に高いため気にしないことにする。
しかしナッシーは、場合によっては爆破で相手を倒し切れないことがある。
そうなった場合相手の残りポケモンは2匹、こちらは1匹と枚数差が付き、
それにより相手のポケモンが爆発や滅びの歌を持っていた場合1匹しか残っていない側は詰んでしまうこともよくある。

しかしゲンガーなら爆発を喰らわない上、滅びの歌を使って来るようなポケモンも基本的に瞬殺することができ、
しかも素早いため先制してトドメを刺すということもしやすいため、
1対2の状況に持ち込まれてもそこから逆転勝ち出来るケースは決して少なくない。

また全体的に爆発に強く、カビゴンの自爆ですら止められてしまうようなケースもある。
バンギラスエアームド、ツボツボ、ブラッキー等が絡むケースがそれだが、
そのようなポケモンが居るパーティは全体的に受け寄りであることが多く、相手は爆発を持っていない場合が多い。
そのような相手にはフシギバナが刺さりやすく、爆発さえ持っていなければ例え相手が2匹残っていても55フシギバナなら2タテぐらい出来てしまうことも往々にしてある。

以上からこの2匹はどちらも爆破速攻の穴埋め性能が高く、*4
そのためカビゴン・ナッシーと同時に選出すると力を発揮出来るという考察に至った。

因みに爆破速攻自体とはあまり関係無いが、ナッシーとゲンガーの直接的な相性として、
ナッシーは遅いため眠り粉を後攻で打つことが多く、
その場合次のターンに相手は確実に1回はぐうぐう眠るため、ゲンガーを必ず無償で後出し出来るという利点がある。
しかもゲンガーは素早いため、その後上から殴れるケースも多い。
ブラッキーの後攻バトンタッチと似たようなことが出来ていると考えて良いだろう。

*1:パーティ変更可能なルールだったが、恥ずかしながら他にまともなパーティが手元に無かったため全試合このパーティで挑んだ。

*2:このパーティにおいてはライコウには極力後述のフシギバナで戦いたいが、ゲンガーでも充分戦える可能性があるため選択の幅が広がるという点が重要。

*3:毒タイプを持つポケモンをエースor逆エースに添え、それを必ず選出しなければならない

*4:それに加えてもちろんタイマン性能も高い