とうございます。旧年中はお世話になりました。今年も「あやみがなどほろべばいい」をよろしくお願いします。

さてここ最近、当ブログ「あやみがなどほろべばいい」がCHの個人運営になっているので、「このままでは置物になってしまう!」との危惧から既に置物たる筆者が筆を取った次第である。
この記事では構築における「コスト」の概念及び、それを考慮した構築手順について述べようと思う。この記事で述べる内容が普段の対戦における実利と繋がるかどうかは定かではないが、「まあ暇つぶしにでも……」とばかりに目を通していただければ、置物冥利に尽きるというものである。

構築するに当たって、先ず手をつける点は即ち対策範囲の設定である。

対策範囲の設定

この記事ではニンテンドーカップ2000を想定しているが、他のルールにも流用できることを最初に述べておく。
さて、2000ルールでは「ミュウ」「ミュウツー」「ルギア」「ホウオウ」「セレビィ」を除いた246種を構築に用いることができるが、これは自分のみならず対戦相手も同様である。
此処で述べる対策範囲とは、この246種のどこまでを仮想敵として扱うかであり、これによって構築の気質が決まるのだ。

理想的な構築とは、246種全てを対策することであるが、実際問題不可能であるし、またそこまでする必要も薄い。というのは、この246種の中には他のキャラの完全下位互換となり他のキャラの対策となるキャラが多数存在するためである。
では246種を対策するのは諦めるとして、何種類を対策するかが論点である。その具体例をいくつか挙げたいと思う。

  • 将来的なポテンシャルも含む、全ての流行しうるキャラ

まず最も実用的な対策範囲として設定するのは、「将来的なポテンシャルも含む、全ての流行しうるキャラ」を対策範囲とする方法である。(ここでいう流行しうるキャラに下位互換となるキャラは含まない。)
これは、近似的に246種全てを対策しているので、(何を理想とするかはユーザーにも拠るが)ある意味で理想的な対策範囲であると言えよう。因みに普段筆者が設定する対策範囲はこの範囲である。この対策範囲は長期的な環境変化も踏まえて高勝率を目指す場合に適したものである。
しかしこの対策範囲にはユーザーによるバイアスがかかる。即ち「どのキャラを実用に耐えるとして、どのキャラを実用に耐えないとするか」である。つまり、砕けて言うと「どのキャラをガチとするかは人に拠るよねー」ということである。
この、「実用に耐えうるキャラかそうでないか」を分別する作業に、ユーザーの知識、考え方が関与するのである。

  • 現在流行しているキャラ

次に、広範囲の対策範囲では「現在流行しているキャラ」への対策である。これは所謂メタパと言われるものであるが、これは対戦環境を形成するに当たって非常に大きな役割を果たしている。現環境→メタパ→メタパ→……という流れで環境は変化するためである。*1また、パーティ変更不可の大会などに於いて、最も想定すべき対策範囲だとも言え、一つのパーティを用いて、現環境で高い勝率を目指す場合に適した範囲設定である。
これを分析するに際して、有効なのが過去ログサイトである。これは現在の流行を分析するのに適したツールであると言えよう。

  • 特定のパーティや特定のユーザーに対するキラパ

さらに範囲を狭めたものとして、「特定のパーティや特定のユーザーに対するキラパ」である。これは、それぞれのパーティの特性を知る点に於いて有用であるほか、現環境に於いて、複数のパーティを用いて高勝率を目指す場合に適した範囲設定である。
各ユーザーのキラパを製作するに際して、有用なのはランクを分析することである。これにより、各ユーザーの傾向を分析することができる。
余談ではあるが、筆者は此処最近、当ブログのライターCHに対戦で勝った覚えがない。悔しいので、是非ランクを研究して頂き、CHを叩きのめしていただきたいものである。

次に、構築で着手する点は設定した対策範囲をどの程度対策するかである。

対策レベルの設定

対策レベルとは、設定した対策範囲をどの程度対策するか、ということであると前項で述べたが、これは設定した対策範囲と密接に関係している。
結論から言うと、対策範囲が狭ければ狭いほど、その対策レベルを高く設定しないとそのパーティがメタパ、キラパたる意義を失うのである。
考えてみれば当然であるが、キラー性能またはメタ性能および対策範囲に劣るパーティは勝率の面でなんの有効性も示さないのだ。

さてここからは、根拠が非常に薄い筆者の仮説となるので話半分に聞いていただきたい。
それは即ち「あるパーティへの対策レベル(勝率)を縦軸、投じたコストを横軸にとると、そのグラフはS字曲線を描くのではないか」というものである。
すなわち、対策が充分にできている状態でさらに少しの対策を加えても勝率は殆ど変化しない、
対策が皆無である状態でさらに少しの対策を加えても勝率は殆ど変化しない、
対策がそこそこ出来ているパーティに少しの対策を加えると勝率は劇的に上昇する、
というものである。

さてフワッとした表現になってしまい申し訳ないのだが、次回では「コスト」について述べたいと思う。

*1:厳密に言うとここに環境を無視したユーザーの動向や、それに対するメタパも関係してくるが