PP戦を制す 〜前篇〜

泥仕合が多かった昔はPP戦について詳しく考察がされていたと思うが、
最近ではPP戦自体が少なくなったと同時に、考察もめっきり無くなってしまったので、
PP戦になった時の立ち回りのポイントについて、筆者が思い当たったことを羅列しようと思う。


まず基本的にPP戦というのは、先にPPを切らせた方が負けという場合が多い。
悪足掻きしか出来ないポケモンに対して、通常の攻撃技やどくどくを与えることが出来れば勝ったも同然だからである。
なので、まずは出来るだけ自分のPPを無駄に消費しない方法について列挙する。

  • 複数対決の場合は交代を利用する

交代ではPPが減らないので、PP戦においては最強の選択肢である。
ただ、お互い本当に決定打が無い場合は両者とも交代を繰り返し続ける千日手のような状態になってしまうこともあるので、
その場合は引き分けを提案する等、どうするかチャットで話し合うのが無難だと思われる。

  • 眠りのターンを利用する

PP戦において一般に最も重要な方法。
1度眠れば、2ターン眠りによりPPを節約出来るので、「眠る」のPP1回の消費につき3ターンを延ばすことが出来る。
これはお得なので、眠るのPPに余裕がある限りは、少しでもダメージを喰らったらすぐに眠ってしまうのが効率的というケースもある。

  • 眠っている間に寝言は使わない

寝言を使わないと事故死する危険性があるようなギリギリの場合は別だが、
そうでもない場合は、眠っている間はせっかく2ターンをPP消費せずに過ごせるのに、その間に寝言のPPを使ってしまうのは無駄である。
寝言は、起きている間に無駄打ちしておくのが効率的。

  • 最後まで「眠る」が足りるかどうかは確認する

葉っぱカッターや翼で打つ等、相手が非常にPPの多い攻撃技を持っている場合、
セオリーに従ってダメージを受けるたびにすぐ眠っていたようでは、最終的に眠るのPPが先に切れて倒されてしまうこともある。
このような場合は、目を覚ましてから1〜2ターン他の無駄技を打ってから再度眠るのが安全。
なお、「ナッシー サイコキネシス/眠り粉/宿木のタネ/光合成」と「Lv.50ブラッキー 黒い眼差し/バトンタッチ/何か/眠る@薄荷の実」という対面が時々あり、
特にブラッキーが黒い眼差しでロックした場合、お互い後ろにポケモンが残っていても実質的にタイマンのPP戦となることがある。
この時ブラッキーは宿木のタネのダメージにより常に眠り続けることが出来るが、
これを繰り返しているとナッシーのPPが切れる頃にはブラッキーの眠るのPPもかなり危うくなってしまう。
このケースの場合、ブラッキーは目を覚ました後に1ターンだけ甘える等を無駄打ちする猶予があり、
次のターンに眠り粉をかけられて宿木のダメージを加算されてしまっても、ギリギリ目を覚ますことが出来る。
具体的に流れを書くと、(以下、ブラッキーが既に宿木を植えられている前提)

ブラッキーの行動 ブラッキーの残HP ナッシーの行動
ねむる 201⇒176 なにか
眠っている 176⇒151 なにか
眠っている 151⇒126 なにか
目を覚ます、無駄技 126⇒101 眠り粉、ブラッキーにヒット
眠っている 101⇒76 なにか
眠っている 76⇒51 なにか
眠っている 51⇒26 なにか
眠っている 26⇒1 なにか
目を覚ます、ねむる 1⇒201⇒176 なにか

この繰り返しがブラッキーにとって効率が良い。
眠らされて眠っているターンは、PBSでは最長4ターンであるため、事故ることは100%無い。

  • 相手を眠らせない

以上のことを逆の立場で言えばもちろん、極力相手には「眠る」を使わせない方が良い。
そのために、まずは攻撃技を使わずに、序盤は無駄な補助技を連打するのが効率的。
特に、撒き菱や、タイマンにおける鈍い等は、後に残しておく意味が全く無いので、
さっさと切らしてしまうぐらいで良い。
無駄技のPPで勝つことが出来れば、相手はいよいよ「眠る」を無駄打ちせざるを得なくなる。
これは当然、上述の眠りのターンを利用することが出来ないので、相手は損である。
最終的に相手の「眠る」のPPが2回や3回しか無くなった状態ならば、
場合にもよるが攻撃技を打ち続ければ倒せることもあるので、
攻撃技を序盤に使わずに残しておくのはそのためでもある。
相手の回復手段が自己再生等で、眠らない場合でも、これは同じことが言える。*1

因みに、眠り粉など、ダイレクトに相手を眠らせる技を持っている場合は、
仕方なくそれを使って一旦相手を眠らせ*2、相手が眠っている間に無駄打ちすることで、相手の眠りを極力防ぐことが出来る。

  • どくどくの扱い方

どくどくも、相手にダメージを与える=「眠る」でPPを節約されてしまうので、
相手が既に毒状態であったり、眠っていたりする時に極力無駄打ちしたい。
ただし、こちらが攻撃技を持っていない場合*3
相手のPPを切らせた後、毒を入れて確実に倒せるようにするために、どくどくのPPを少し残しておいた方が良い。
言うまでも無いが、相手の回復手段が眠るでなく自己再生等の場合、猛毒を仕込めばPP戦になるまでもなく勝てる。
癒しの鈴を持ったハピナスミルタンクに対しても、どくどくのPPが癒しの鈴のPPを上回るので、
よほど運が悪くどくどくを8回も外さない限りは、最終的に猛毒を入れることが出来る。


今回は主に眠りによるPP節約に関連することを書いたが、
それ以外の注意点については次回の後篇に回す。

*1:相手の自己再生のPPが残り少なくなった所で攻撃に移れば倒せる。

*2:ダメージを与えて相手が自発的に「眠る」を使うのを待っても良い

*3:例:どくどく甘える眠る寝言ブラッキー