昆布性能比較
今回は、昆布*1型で使うことがある代表的なポケモンの、
それぞれの昆布キャラとしての性能をまとめてみる。
- サンダー
高い火力と広い攻撃範囲、受け役割を持てるという点、そして素早さという観点から、
恐らく昆布キャラとしては最強なのではないかと思われる。
撒き菱役のパルシェン・フォレトスの双方とも相性が良く、同時選出をしやすい。
一撃どころか2発で倒される相手も少ないので、少々不利な相手と向き合っても無理矢理吹き飛ばすということが出来る。
以前52サンダーの性能の記事で書いたように、いわゆる吠えループにより、Lv.52程度でも55食べ残しカビゴンを10万ボルトでほぼ急所待ちすることが出来る。
55カビゴンの捨て身タックルは、Lv.53で高確率で2回耐え、Lv.55で確定で2回耐える。
Lv.55なら、撒き菱を1回踏んだ55ガラガラを目覚めるパワー氷でほぼ2発で倒すことが出来る。
下記のライコウにも言えることだが、電気技の壁となる地面ポケモンは特殊耐久の低いものが多いので、
目覚めるパワーで弱点を突くだけで簡単に突破出来るというのも、強制交換力が強く昆布が成立しやすい所以である。
パーティ全体としては、undead_princessによるこちらの記事も参照されたい。
サンダーに比べて火力の低さと、地面という圧倒的弱点をひとつ抱えているという問題点に引き換え、
素早さの高さと、サンダーに強いという長所を持っている。ゲンガーも完全に出汁に出来る。
素早さは特に、Lv.55なら55ケンタロスを筆頭とし、54以下のスターミー、53以下のフーディン等に先制出来るのが最大とも言えるメリット。
ライコウは直接的にはサンダーに強いが、サンダーはライコウに即死させられるわけではなく、後攻で吹き飛ばされるため、
ライコウ昆布とサンダー昆布の対決になるとサンダー昆布側が有利という話は有名。
55食べ残しカビゴンに対しては、Lv.53の10万ボルトでほぼ吠えループに持ち込める。
カビゴンを入れないライコウパーティも多く見かけるが、筆者は以前書いたこちらの記事の理由から、カビゴンを入れることを推奨する。
また、技構成はサンダーと同様サブ技に目覚めるパワー氷を持たせるのが一般的だが、こちらのような物理型にも価値がある。
サブ技を持たず、代わりにどくどく等を持たせるケースがあるが、地面に弱過ぎるため限定的な活躍しか出来ない。
撒き菱役として、パルシェンとの相性の良さはサンダー以上にある*2が、フォレトスは対地面で不安が残る。
上記の電気ポケモンと違い、火力が無いので強制交換力を利用して交代読み吠えるを決める、という戦法は使えない。
スイクンの場合はその圧倒的な耐久力を利用して、吠えている間に食べ残しでどんどん回復して行くというのが特徴的。
Lv.55なら食べ残しで55カビゴンの捨て身タックルを3発耐えるという恐ろしい耐久力を持つ。
これほどの耐久があれば、食べ残し持ちの素眠りでも何度も復活が出来る。
もうひとつの利点としては、電気技と違って波乗りは無効化属性が無いのでメイン技1本でも成立し、
空いたスペースで自らどくどくを撒いたり出来るという点である。
どくどくがあれば、カビゴンを寝かし付ける力はかなり大きい。
問題点としてはやはり単体では決定力となりづらいため、他に物理の決定力を出来れば用意したい。
カビゴン+ガラガラという組み合わせに強いというのは大きな長所のひとつで、
この組み合わせは上記の電気ポケモンの苦手な相手でもあるので、それらと併用して使う*3ことも比較的しやすい。
フシギバナに非常に弱いため、サブ技に冷凍ビームを持たせる手もある。
それにしても、カビゴン+水という組み合わせで出されたらほぼ全くと言って良いほど機能しなくなる可能性があるので、使い所を選びたい。
意外な所でベトベトン等の起点になることもあるので注意。
鈍い+恩返し+吠えるという型も時折見かけるが、ナッシーやフーディン等のポケモンでも簡単に受けられてしまう他、サンダーの起点になり過ぎるという短所もあり、あまりお勧めしない。
撒き菱ポケモンとの相性だが、カビゴンをある程度受かり、地面を釣りやすく、ナッシーやスターミーあたりにも対抗が出来るフォレトスとの相性はなかなか良い。
パルシェンとは属性が被ってしまうが、鈍いを持たせてカビゴン流しなど別の役割を持たせることもでき、
大爆発によって間接的役割破壊も決められるため、決して相性が悪いというわけではない。
パーティの組み方としては、stoicさんによるこちらや、りちゃあどさんによるこちらも非常に参考になる。
基本的にスイクンと攻撃範囲は同じになるが、圧倒的な火力の違いにより、電気ポケモンのように圧力を利用して交代読み吠えるによる昆布が狙える。
高火力のハイドロポンプをLv.52以上で使えるが、昆布型で使う場合攻撃技を多く打つことになりやすいのでPPの多い波乗りの方が向いているだろう。
Lv.55なら波乗りでも中レベルのライコウや55サンダーを撒き菱関係無く高確率3発で倒すことができ、撒き菱があれば55食べ残しカビゴンも吠えループに持ち込める。
特攻が高いのでスイクンと違って目覚めるパワー電気で水ポケモンにそれなりのダメージを与えられる*4ため、
これをサブ技に持たせて水を突破出来るようにする手がある。もちろんスイクン同様冷凍ビームも良い。
ここまでに挙げたポケモンと比べるとかなり遅いという点*5に注意したい。
また、物理耐久面でスイクンに大幅に劣るので、スイクンのような感覚で地面や格闘に後出しすることは出来ない。
逆に特殊耐久はスイクンより高く、Lv.55で食べ残しを持たせればLv.52ライコウやLv.51サンダーの10万ボルトをも高確率で2発耐えるので、場合によってはそれらに対して居座って無理矢理吠えるという選択肢もある。
実際には、それらの電気ポケモンの後ろに控えているポケモンがシャワーズに不利なポケモン*6である場合、
相手:10万ボルト | シャワーズ:吠える(食べ残し回復) |
相手:交代 | シャワーズ:波乗り(食べ残し回復) |
となり、食べ残し回復が2回分入るので、耐久力は更に上がる。
もちろんこの食べ残しの恩恵についてはシャワーズに限らず他の吠えるポケモン全般でも同じことが言える。
撒き菱ポケモンとの相性に関してはスイクンと同じ。
スイクンと同様、圧力が無いため強制交換力を利用した昆布は出来ない。
スイクンと違って状態異常に強いため、鈍い+吠えるのコンボがしやすい。食べ残しとの相性は言うまでも無い。
また、砂嵐と併用出来るというのはひとつの特徴。
撒き菱と同様、吠えて出て来た先のポケモンにダメージを与えることが出来るため、撒き菱が無くとも自ら昆布のようなことを狙える。
技スペースの関係上あまり使われることは無いが、攻撃範囲を広げることによって特定の相手への強制交換力が非常に強くなるポケモンなので、
昆布を狙う余地は充分にあると思われる。
鈍い+吠えるのコンボもあるが、バンギラスは弱点が多く長時間居座りづらいため、使い勝手はあまり良くない。*7
ハガネールと同様、砂嵐とのコンボも狙えるが、技スペースが減って攻撃範囲が圧縮されてしまうのがバンギラスにとっては厳しい。
撒き菱役として、フォレトスとは得手不得手が被りがちなのであまり相性は良くない。
パルシェンとは格闘弱点が被るものの、地面を受けてくれるため普通にパーティに組み込める。
スイクンや地震の無い格闘を受けた上で起点に出来るハリーセンも充分に採用の余地がある。
- ファイヤー
サンダーと同じ火力を持ち、しかも炎技の方が一貫性を持ちやすく、相手の3匹の中にファイヤーを受かるポケモンが1匹しか居ないという状況を作りやすいため、攻撃面だけ見ればサンダー以上に昆布で崩しが狙えるポケモンだと思われる。
逆に、カビゴン+スターミーのように苦手なポケモンが2匹居た場合、サンダー以上に場に出すのが難しいので諦めた方が良いかも知れない。
メイン技は当然大文字ではPPが足りないため、火炎放射で安定だろう。
ファイヤーの場合痛手となるのが、相性の良い撒き菱ポケモンが居ないという点。
水・電気と、特殊に弱いポケモンなので、同じく特殊全般に弱めな撒き菱ポケモンとは共通弱点が複数出来てしまう。*8
また、サンダーに比べて弱点が多く、場に居座りづらいという点もある。
水や岩の突破を考えると、通常の日本晴れ型と同様めざ草まで欲しいところだが、
10万ボルトと違って火炎放射は無効化属性が無いため、これ1本で使うという選択肢が充分にある。
浮いたスペースに入れるのは、自ら昆布が出来るようになるどくどくや、火炎放射の火力を上げる日本晴れあたりだろうか。
なお、攻撃面では同じ理由で、他の純炎ポケモン*9でも同様のことが言える。
純炎ポケモンの場合、地面に弱く、ファイヤーほど電気に弱くないため、パルシェンとの相性は悪くない。
いま書いた他の炎ポケモンと同じような扱いも出来るが、
ヘルガーの場合は追い打ち+吠えるのコンボを絡めた、変則的な昆布も狙うことが出来る。
これは、苦手なポケモンの前でも1ターン我慢して吠えることによって、
ナッシーやフーディン等のカモを目の前に強制的に引きずり出すことが出来れば、
確実に追い打ちを決められるというものである。
火炎放射の火力に関しては、シャワーズの波乗りと全く同じ。
他の炎ポケモン以上に耐久が低いため、吠える際には注意が必要となる。
逆にナッシーや爆裂パンチを持たないフーディン等、一生起点にし続けられるポケモンも居るため、
特定のポケモンが相手に居る場合は、他の炎ポケモン以上に場に出すことは簡単。